結論:育休中の健康保険料・厚生年金保険料は免除されます
勤務先の健康保険・厚生年金保険に加入している人が、満3歳未満の子を養育するために育児休業等を取得する場合、一定の条件を満たすと社会保険料が免除されます。
免除されるのは本人負担分だけではなく、会社負担分も同じです。免除期間は、将来の年金額を計算するときに保険料を納めた期間として扱われます。
この制度の対象になる人
対象は、勤務先の健康保険・厚生年金保険に加入している人です。会社員のほか、要件を満たして社会保険に加入しているパート・アルバイトも対象になり得ます。
対象になりやすいケース
育児・介護休業法に基づく育児休業や出生時育児休業(産後パパ育休)を取得し、勤務先が必要な申出を行うケースです。
別制度を確認するケース
自営業・フリーランスなどで国民健康保険や国民年金に加入している場合は、この会社経由の免除制度とは別に、加入している制度や自治体で確認が必要です。
免除されるもの・別で支払うもの
免除されるもの
- 健康保険料
- 厚生年金保険料
- 条件を満たす月給にかかる保険料
- 条件を満たす賞与にかかる保険料
別で確認するもの
- 住民税
- 保育料
- 住宅ローンなどの固定費
- 育児休業給付金の支給条件
社会保険料の免除は、現金が追加で振り込まれる制度ではありません。給与から引かれる健康保険料と厚生年金保険料の負担がなくなる仕組みです。
月給にかかる保険料が免除される条件
毎月の報酬にかかる保険料は、育児休業等を開始した日の属する月から、育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月まで免除されます。
| 育休の取り方 | 月額保険料 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 月末を育休中に迎える | 免除の対象 | 月末を含む月は、原則として免除の対象です。 |
| 同じ月内で開始・終了し、14日以上の育休等を取得 | 免除の対象 | 2022年10月1日以降に開始した育休等が対象です。 |
| 同じ月内で開始・終了し、14日未満で月末も休まない | 原則として免除対象外 | 短期間・分割取得では日数の確認が必要です。 |
14日ルールで注意すること
同じ月内で開始・終了する育休等でも、その月に14日以上取得していれば月額保険料は免除の対象です。休業中に就業予定日がある場合は、その就業予定日を除いて日数を数えます。土日・祝日などの休日は育児休業等の期間に含まれます。
給与明細で控除がなくなる月は、会社の給与締め日や事務処理のタイミングで前後する場合があります。免除の可否と、給与明細への反映時期は分けて確認しましょう。
賞与にかかる保険料は、月給より条件が厳しい
賞与にかかる社会保険料が免除されるのは、賞与月の末日を含み、連続して1か月を超える育児休業等を取得した場合です。
月給の保険料が免除になる月でも、賞与分まで自動で免除されるわけではありません。夏・冬の賞与がある会社では、育休開始日・終了日と賞与支給月を早めに確認しておくと安心です。
手続きは原則として会社が行います
社会保険料免除の手続きは、育休を取る本人の申出を受けて、会社が「健康保険・厚生年金保険 育児休業等取得者申出書」を日本年金機構へ提出する流れです。
1. 育休を申請
開始日と終了予定日を会社へ伝えます。
2. 会社が申出
会社が日本年金機構へ必要な申出を行います。
3. 変更を連絡
延長・短縮・早期復職があれば、すぐに共有します。
4. 明細を確認
給与明細で控除額と反映月を確認します。
免除されても、将来の年金は不利になりません
育休中の保険料が免除されても、その期間は将来の年金額を計算するうえで、保険料を納めた期間として扱われます。免除された月が、そのまま未納期間になるわけではありません。
ただし、復職後に時短勤務などで給与が下がる場合は別の確認が必要です。3歳未満の子を養育する期間に標準報酬月額が下がる場合、申出により、養育前のより高い標準報酬月額をもとに将来の年金額を計算できる「養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置」を利用できることがあります。
育休手当と合わせて家計を考える
育休中の家計は、育休手当の見込み額だけでなく、社会保険料の免除、住民税、家賃・住宅ローンなどの固定費、出産・育児にかかる支出をまとめて考えることが大切です。
育休手当を概算する会社へ確認しておきたいチェックリスト
- どの月の月額保険料が免除になるか
- 育休を延長・短縮する場合、いつまでに連絡すればよいか
- 賞与支給月が育休期間に重なる場合の扱い
- 給与明細で免除分が反映される予定月
- 復職後に時短勤務をする場合の報酬月額・年金特例の手続き
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